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森林の不思議-2 森はダム
北杜市須玉町比志
森林土壌は落葉や落枝などが分解してできた腐植と言われる有機物を大量に持っている、これを中心に団粒構造が発達しています。また森林土壌は木の根が土壌の深くまで密に発達していて、根と土壌の間に隙間をつくり、さらに根が腐ってできた管状の穴や、小動物の通り道がいたるところにあります。この様に、森林土壌にはさまざまな形や大きさの孔隙をたくさん持つていてつながっていることから透水性が良く、同時に水を保ちやすいという性質を持っている。地表には落葉や腐植が堆積して、雨滴による土壌の浸食をふせいでいるいるので、土壌が目詰まりすることなく地表の水を土壌に浸透させることができます。
良い森林は森林に降った雨の一部は木の枝、葉や草によってそのまま蒸発して大気に戻っていきます。土壌に浸透しにくい裸地とか、土壌が水で飽和されている谷沿いの斜面で無い限り地表に達した雨水はいったん地中にに浸透し、直接地表を流れることはありません。森林土壌は一般に上から浸透の高い層、やや高い層と下に行くと基盤の層と言うようにいくつかの層になっています。
土壌の条件によって低い層へとゆっくりと移動いたします,このように良い森林は降雨後早々に川に流れ込む地表流出が少なく、また、土壌に浸透した水は土壌内に保持され長い時間をかけて、均等に配分され水の流れとして川に流れだします。
しかし、一方では、枝葉によって捕まえられた雨水は地表に達しないため、川の水の量が減ることになります。また森林は蒸散作用によって土壌中の水を消費しますから、其の分も川に達する水の量が減る訳です。
こうして洪水流出を緩和させています。
資料によると杉、ぶななどの混じった林と全閥の林に100ミリ以上の雨が降った時の川の水が1.2〜1.55倍、ピーク時の水の量は1,36〜1.81 倍に増加したとのことです。森林は木材をつくりだす場所であると同時に、大きな治水ダムであることがわかります。
人工林を良い森林にするのには、人の手を入れなければ良い森林をつくることはできません。
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