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木製サッシのメンテナンス
八ヶ岳の南麓、高根町にある築10年のすっぴんの家(フォルクスハウス)です。
木製サッシの気密材が切れてしまって、新しいものと交換しています。
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「住まいと暮らしの会」に入会していただいており、年2回の定期点検を行っています。
今回は、定期点検に合わせて木製サッシのメンテナンス。
安心して心地いい暮らしを続けていくために、住まい手ができること、私たちつくり手がするべきこと。
いろいろあると思っています。
〈開かれた家〉〈開かれた家族〉
八ヶ岳南麓地域でのちょっとした集まりの時に聞いた話がきっかけで、手にしたこの本。
かなり昔にTVアニメで見た記憶があるだけで、その後本を読むこともなかったのですが・・・
ご存知の方も多いのでしょうが、フィンランド人のトーベ・ヤンソンの作品「ムーミンシリーズ」。
ヤンソン作品の翻訳・研究を多数手がけられた冨原さんの著書です。
まだ、読み始めたところですが、こころにひっかかった言葉。
・・・このように〈ムーミン的〉家族は、閉じられた排他的な空間とはほど遠い.
天の恵みの雨や光や熱をうけて、ひとりひとりの弾力的なつながりを養い育てる
ゆたかな土壌のように、身内だけでなく見知らぬ生きものにも開かれている。
アメーバのように伸縮自在だといってもよい。
今の時代、難しくなっているのかもしれませんが、「いつでも誰でも歓迎すると
いう姿勢をもった」開かれた家。
より自由に、よりかろやかに、より風通しよく。
そんな家族が暮らす、開かれた家。
そういう家づくり、こころがけたいですね。
心遣いのかたち
先日見学会を開催した小荒間の家の道路からのアプローチ沿いにつくられたオブジェです。
お隣のご夫妻の手作りです。心のあるデザインの力を感じます。
「我が家は前を通る人の家でもある」、大事なことに気づかされますね。
伝える方法・伝える側の力量
「言葉で説明するより棒で示せ」
これは、ピエール・モントーという大指揮者の言葉だそうです。
本物の職人(楽団員)に対しては、相手に適した伝え方があると
いうことなのだと思います。
建築の世界では、スケッチや図面なのでしょうか。
すごく考えさせられる言葉です。
鳥の編隊飛行から学ぶこと
鳥は1羽なら勝手気ままに飛んでいます。それが10羽も集まると見事な編隊飛行を見せてくれます。この生き物のような全体性がどうようにして生まれるのか、研究された方がいます。
相当なコミュニケーション能力を持っていて、すごいメカニズムが存在するのではと、コンピューターを使って、シミュレーションしたそうです。
全体とコミュニケーションするようにプログラムを組んで、いろいろ試してみたが、うまく編隊飛行が再現できない。試行錯誤を繰り返すうち、もしかしたらもっと単純なルールがあるのでは気づいたのです。
鳥は全体のことなんか考えていないのではないかと。そこでプログラムを組み直し、単純な3つのルールを決めました。
1. 群れの方向に飛ぶ
2.近くの鳥とスピードを合わせる
3.ぶつかりそうになったら離れる
これだけです。
単純な3つのルールをプログラムして、コンピューターの中に10羽の鳥を入れたら見事な編隊飛行が生まれたのです。
このことは、個と個の単純な関係性が繰り返されれば、調和の取れた豊かな全体性が生まれるという原理を示唆しています。
地域のコミュニティを考えた時、まさしく同じことが言えるのだと感じます。
2日間にわたって建物見学会を行っている「小荒間の家」
小さな地区ですが、豊かなコミュニティが生まれています。
本当に大事なことに気づかされます。
※ 鳥の編隊飛行のことは、世田谷で「経堂の杜」を実践された甲斐徹郎さんの
「自分のためのエコロジー」という本で知りました。
この話には続きがあり、この「小荒間の家」にほど近いところに暮らすアイアン作家の
上野さんご家族の家は、10数年前に甲斐さんがコーディネートをされたのです。
(上野さんは八ヶ岳の作家さんらのまとめ役のような存在で、毎年秋に「オープンアトリエ」
を企画されています)
目的地と方向
長年、住宅の仕事をしていて思うことがあります。
建築家とお客様が見ているものの違い。
おそらくお客様と同じ目的地を見て、仕事をしていたのではプロとは言えないのでしょう。
お客様が見ている目的地の少し先、想い描いているイメージの少し先をカタチにする力。
それがプロに求められていることなんだと、最近いろいろな場面で感じています。
少し先、そのさじ加減が難しいですね。
あまり先まで行ってしまっては、
そのお客様にとって心地いい家にならないかもしれません。
どんなことにも言えるのだと思いますが、完璧はないのでしょう。
その時の力量で自分が完璧だと思う仕事をして、そこから再びいいものを目指して
イノベーションを起こしていく。
日々精進ですね!
“言いだしっぺ” の野池政宏さんは「住まいと環境社」の代表で住宅におけるエネルギー消費のあり方に関心を持ち、住宅建築や住宅での暮らし方について調査研究、提案、アドバイスなどをされていらっしゃる方です。
この運動には、小澤建築工房が参加している「協同組合 もくよう連」が協賛しています。
何冊かの著作もあり、「じっくり派のための家づくりガイド①断熱・省エネ編」という本は、10数年前に読んだことがあります。
1985年と言えば、小澤工房が創業して3年目、 ソーラーハウス1棟目となった奥村まことさん設計の “小荒間の家” ができる前年です。
奥村先生の小荒間の家から25年、すでにご案内しておりますが、くしくも同じ小荒間で今月末に見学会があります。
25年の歴史、目に見えないつながりを感じられる見学会になることでしょう。
by hosoda
再び、パッシブデザイン
半年前、このブログで書いた言葉です↓
パッシブデザインとは、
「自然の営みに感謝し、折り合いをつけながら、自然と応答していく建物と暮らしをデザインすること。」そんな風に私自身は捉えています。
先日、奥村先生の「パッシブデザインとOMソーラー」(1995年発行)を読んでいたらこんな言葉を見つけました。
「パッシブ」という概念は建築的な部分だけではない。人間の思想の構成の仕方や考え方など非常に広い概念だけれども・・・
まさしくそうなんです。 宇宙空間と熱やエネルギーのやり取りをしながら、絶妙なバランス(温度や酸素濃度など)を保っている地球は、巨大なパッシブシステムであると言えますが、そのシステムの一部を担っている(現在はだいぶはみ出しているのかもしれませんが・・・)人間も、DNAにはおそらくパッシブに関するデータが書き込まれているのではないでしょうか。
こういった考え方は、地球は一つの生命体であるという捉え方をしている、ジェームズラブロック博士の「ガイア理論」に通ずるところがあります。
という訳で、ちょっとお知らせです。
今年で2年目になりますが、北杜市でこんなイベントがあります。
八ヶ岳の暮らし共創コミュニティ
八ヶ岳で暮らす多様な人たちと対話の場を作り、新しいコミュニティを共創して行きたいとの想いで、KEEP協会と協働で準備段階の対話が始まっています。
対象は八ヶ岳地域で暮らす人(居住者・就業者)。八ヶ岳地域の未来を真剣に考えている人たちとの対話から生まれるものを形にしていきたいと考えています。
小澤建築工房はこれまで八ヶ岳エリアで多くの住宅や別荘を手がけており、八ヶ岳を愛するOBのお客様も多くいらっしゃいます。ご関心のある方は、ぜひご連絡ください。 縁あって、私も対話の場に参加しています。
お問い合せ:oz-standard@cotton.ocn.ne.jp (細田)
「発想する会社!」続編
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イノベーションに欠かせない人の役割に着目して、10のキャラクターを取り上げている「発想する会社!」の続編、「イノベーションの達人! ― 発想する会社をつくる10の人材」です。
自分の仕事のフィールドで、自分がどういう役回りを演じるのか。会社からお客様からどんな役割を期待されているのか。そんなことを考えさせられる一冊です。